人事・給与体系に関する相談
PAGE TOP人事・給与制度とは、まさにその時代、社会情勢を反映させるものです。
高度成長期には、労働力の需要が供給を大きく上回っており「いかに長くいてもらうか 」といったことがポイントとなり、終身雇用・年功序列賃金、手厚い福利厚生制度が当たり前でした。しかし、時が経ちそれらの社員の平均年齢が高くなって来ると、企業の支出中の固定費として、その支出比率が高まり、企業においてその支出が負担となって来ました。そのため、「いかに固定費を抑えるか」と言うことがポイントとなり、業績給・成果制度が数年前にもてはやされました。これは、人件費の総額抑制には有効な方法でしたが、その一方で「社員のモチベーション低下」や「 若手指導や間接業務を行わない」「チームワークを阻害する」など、職場がむしばまれるようになりました。
企業にとって人事制度・給与体系は、「ベストで恒久的に運用できる」というものはありません。企業の規模や、社員の業務別・年齢別などの構成、企業風土、経済環境などに左右されます。ですから当然、出来合いの雛形のようなものはありませんし、一からとしても初めから完璧に作り上げることは難しいでしょう。つまり、常に何か問題が起こったら、その都度手直しを施すことでより良い制度へと進化させていくことが大切です。
このところ、「他の社員より高い成果を上げた社員には、その分高い報酬を与える」「常に成果の高い社員には、それ相応の処遇を与える」と考える経営者が多いように思えます。
「他の社員より高い成果を上げた社員に高い待遇をする。当前のことを言って何が悪いのだ」と言うわけです。
しかし、よく考えてみてください。“他の社員よりも高い成果を上げることができる”“そのことを評価して昇給・賞与を多く出す”という制度の下では、成果の上がる方法を知っている“優秀な社員”にしたら、自分が成果を上げているやり方を他の社員に教えれば損をすることになります。それだけ、他の社員との差が縮まりますから。だから、“優秀な社員”はその方法を秘密にします。もったいないと思いませんか?
つまり、成果の上がる社員とそうでない社員の違いは、個人のスキルばかりではなく、この成果の上がる方法を知っているか知らないかも大きな要因です。
このような経営者による評価方法が原因で、“成果の上がる方法が常に秘密にされる” 組織風土になってしまうのです。同時に、組織の中の人間関係を壊すことに繋がります。
逆に、成果の上がる方法を他の社員に指導すること、つまり、「情報の共有」ができる社員に評価を与えるということを付け加えるだけで“成果の上がる方法がすぐに広まる”という組織風土にはならないでしょうか?そのことは、会社の業績の向上にとっても大きなプラスになりはしないでしょうか?
社員は誰だって、評価されたいのです。評価されることが分かっていながらやらない社員はいないでしょう。なぜなら評価されることは、自分の給料や昇給、賞与、昇進等に直結されているのですから。
また、賃金表を制定せずに、企業の業績に従って経営者が個別に賃金をお手盛りで決めている企業もあります。この場合、本来集中すべき業務そっちのけで経営者の顔色を伺う社員が増えたりするかもしれません。また、成果とは別の、何だか良く分からない評価で賃上げが行われたり、行われなかったりすると、社員が何をどうすれば自分の将来の賃金がどの位になるのか分からないために、生活設計も立てられず、社員のモチベーションが低下してしまうこともあります。
本来、人事・給与制度とは社員のモチベーション向上と、あるべき社員像への成長のための制度であってしかるべきでしょう。社員のモチベーション向上こそが、結果として会社の業績向上につながるのではないでしょうか。やる気に満ち溢れた社員ばかりであるのに、業績の悪い会社は他に致命的な欠点があるということです。
そのような人事・給与制度を目指すためには、社員の能力や業績をベースとした賃金体系を構築し、賃金表や昇給表、人事考課表など必要なツールも整備しなければなりません。そのためには、会社の業務分析から出発し、現状において最適で実情に即した人事・給与制度の策定、常にオープンな評価の方法を定着させなくてはなりません。
またこのことは、何も稼いでくる営業部門に限ったことではありません。会社の基幹部分を担っている非営業部門においても同じことです。評価の方法や項目が少し違うだけです。
つまり、全社員が同じ一つの人事・給与制度で運用することが可能なのです。
当社では、御社の社員のモチベーション向上と、あるべき社員像への成長のための人事・給与制度の仕組みを、御社の業務分析から出発して、御社の実情に沿って制度化および、必要ツール作成の支援から制度定着へのアドバイスを行っております。